山口県有形民俗文化財、宇部市芦河内にある芦河内薬師堂。
旧楠町、2号線岡の坂交差点を吉部方向に向かって15分ほど行くと案内板がでています。
茅葺きの寄棟造、正面3面は吹放し、正面439.55センチ側面488センチ、敷地面積113平方メートル。
この薬師堂には室町時代のさくとされる阿弥陀如来、薬師如来の他、毘沙門地蔵菩薩、十二神将、十王神、信仰にかかる仏像が安置されている。また由緒札三枚、念仏踊り道具一式があり県下の辻堂など約千五百のうち最も秀麗な景観をもち、しかも古い形態を保つ高さ約七メートル幅(庇を除く)約五メートルの建物である。(現地の説明板)
賽銭箱には芦和会(あしわかい)のメッセージが書かれています。手書きです。
「ようおいでました芦河内へ お薬師様へ参えてもろうたが、ごらんのとおりの田舎で土産になるものが何も無うて・・・ こねえなシオリが気にいったら参えてもろうた記念に一枚もろうてくだされ 芦和会」
「シオリは地元の主婦の集まり芦和会が参拝者の心にこの辻堂を残してもらおうと、記念として一枚ずつ心を込めて手作りしています。しかし、皆仕事があり時間がとれなくて枚数が十分ありません。不足していましたらあしからずお許しください。記帳のノートにペンの跡を残していただけると幸せます。シオリ作りの目標になりますから」
以前来たときと文面が少し違っています。破れたらその都度書き直されているようです。残念ながらシオリは1枚も残っていませんでした。
鍵が掛かっていて扉は開けることが出来ませんでした。扉の中は暗くて中の様子はわかりませんでした。薬師堂のまわりの田には水が張られていて、田植えを待つばかりになっていました。
薬師堂の前にはお地蔵さんと庚申塚があります。薬師堂の周りには田とその周りに農家が広がっています。静かで穏やかな場所です。
では。
(撮影日2009.05.13)