宇部市指定有形文化財の黒川の妙典供養碑。
国道2号線、船木の岡の坂交差点を曲がって県道30号線を北に行ったところ、東吉部郵便局の少し手前の分かれ道を右に入っていったところにあります。
狭い道で、あたりに何もないところを100mばかり行くと右に小さな木造の家、左にこの階段が見えてきます。
これが黒川の妙典供養碑。
奥にある説明板。
供養塔の周辺には灯籠やその他石碑などがあります。
下の道から撮したものです。
この板碑は、法華経供養のための経塚か願主の逆修のためか不明ですが、石造の卒塔婆として町内現存中唯一のものです。高さは地表部分が百十六センチで下部は深くうめてあり、横幅は中央で五十二センチ、下方が六十七センチの自然石です。中央に大きく蓮台があり、その上に胎蔵界大日を表す梵字(アーンク)を乗せる形にしています。
下方には天文十五丙午年八月二十四日 常音敬白 為妙典一部供養 と三行に彫られた銘文がみられます。造立日が二十四日とあるから、地蔵の縁日の日待ちの意味を含めているかもしれません。「防長地下上申」に松雲山福王寺という古跡のことがみえ、また、この辺りは釈迦堂ともいわれることなどに関係があるかと思われます。(地元の説明板による)
では。
(撮影日2009.05.13)