100/1000「郵便配達人 花木瞳子が盗み見る」二宮敦人
記念すべきかどうかわからないですがやっと100冊目。
郵便配達人の花木瞳子は花も恥じらう21歳の乙女。なのだけど、仕事帰りにおでん屋「さなえ」で酒を飲むのが日課。黒霧島を1本あけた次の日も化粧っ気もなく寝癖のついたボサボサの髪で出勤する。
飲んで帰って服を脱いだ時、はらりと落ちた1通の手紙。配達するはずの手紙を間違えて持って帰ってしまっていた。ちょっと魔が差して手紙の文面を覗き見てしまう。「あなたは誰ですか?」
翌日その手紙を配達して今度は新しい手紙を配達せず持って帰ってしまう。毎日毎日、自分宛に手紙を出している謎の人物。「私はちゃんと、田中義和でしょうか?それとも、あなたは本当に田中義和ですか?」
郵便配達人は現実には郵便物を覗き見したりはしないと思うんだよね。だからこの物語は中を見た為に起きた罰なんじゃないでしょうか。見なければ何も起きなかった。
瞳子がはめられて殺人犯にされてしまって、殺されそうになるまでの謎解きがジェットコースター。手に汗握ります。
表紙の絵を見てなめてました。ラノベということで軽い感じだろうと思ってました。設定もプロットも犯人の隠し方も本格的なミステリです。殺人のやり方を想像するだけで体が震えます。
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