事の終わりと”Cut The World”
事の終わりと”Cut The World”

事の終わりと”Cut The World”

阿木 譲 a perfect day | you’re going to reap just what you sow が終わるというので、改めて最初から読み直してみた。先端っていうけれど、誰もが知っているわけはないだけで決して難しい音楽ではない。彼はとても難しい言葉を使うけど、その言葉に惑わされることなく。実際に聞いてみると聴きやすくて気持ちのいい音楽が多い。

まずラジオから流れてくることはないけど。ラジオは聞かないので、こういうことを書くこと自体意味は無いです。で、最初のエントリーが D137 事件の真相 | 阿木 譲 a perfect day 彼を知らない人には意味のないエントリーだけどね。このブログは事件の釈明から始まっている。だからいつ終わってもいいブログだったので、今まで続いたのが不思議なくらいです。

ロックマガジンを初めて手にしたのは大学1年の時、上新庄駅(阪急京都線)から下宿に戻るとき瑞光通りにあった本屋で。第3号だった。素人が作って本屋さんに頼み込んで置いてあるような同人誌、もしくはファンが作ったガリ版刷りのような雑誌だった。発行は不定期でというか、定期的にでなくて。会社があるのかどうか心斎橋までこそっと見に行ったこともあった。

最初はプログレやハードロックぽい音楽の紹介をしてたのだけど内容も本の体裁もどんどん変わっていって、阿木譲もどんどんメジャーになっていった。誰も聞いてないようなラジオの番組をやったり、ファッションの雑誌を出したり、自主制作のレコードを出したりしたね。

時代を切り裂く人は個性的、言葉を変えると利己主義、わがままな人なんだろうと思う。または孤独を好むというのか、人と融和する代わりに他人に自己を押し付ける。私は弟から俗物と言われたことがあって、それはそれで私にとっては褒め言葉だと思っていたけれど、それは筒井康隆の「俗物図鑑」を読んでいたからで、お人好し、つまり私はつまんない奴ということだね。

何はともあれ、彼が事件のあった日持っていったのがこのCD。このブログで紹介されるまでもない私の大事な曲。”Cut The World” 彼の中性的な歌声は優しく温かくそしてドラマチック。