world where it disappears

下関私生活

*

グロテスクな恐怖

   

109/1000「B.A.D. 1 繭墨は今日もチョコレートを食べる 」綾里 けいし

 

表紙はきれい。とてもきれい。美少女と紅い唐傘。耽美的な美しさがある。

物語の始まりはこうだ。空から血まみれの肉塊、胸くそが悪くなる匂いとともに子宮が降ってくる。肉塊である。死臭というより血まみれだから生臭い匂い。

これが豚とかネズミだとか、ミミズだとかであればまだしも、(まあ、それでも不気味さはあるけれど)人間の内臓の肉が落ちてくるのだからグロテスクというしかない。

主人公の小田桐は愛知県奈午市(架空の都市だけど名古屋かな)の高級マンションの片隅にある探偵事務所で働いている。この探偵事務所は繭墨霊能探偵事務所といって、電話帳にも載っていない。上司の「繭墨あざか」は14歳の絶世の美女でいつもチョコレートをかじっている。

この本には五つの物語が収められている。最初の物語は、自殺をしたはずの姉の体が消えて、内臓が飛び降り自殺を続けているので、内臓が全て落ちてくる前に姉の本体を探してくれ、という依頼。

それだけでも腹一杯で消化できないところに持ってきて、二番目の依頼ではしゃれこうべ、三番目では鱗の生えた白い腕が出て来る。四番目と五番目の話でやっと小田桐と繭墨の由縁が語られるのだけど、それかて、鬼と繭墨家の呪われた家系の話。

狂気、幻視、得体の知れない恐怖が全編を覆っています。グロテスクな表現と14歳とは思えないあざかの言葉遣い。読み進めていくと慣れてきて、鼻につかなくはなるけどそれまでが大変。休んでは読み読み進めてはつっかえての繰り返し。読み終えるのに何ヶ月かかかりました。

おすすめです。

koboで691円。 kindleでは640円。

 - ぼくの読書法

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