world where it disappears

下関私生活

*

これから先二人はどうなるのだろう?。

      2017/12/16

53/1000 「未来からの贈り物: 短編小説集」 幸田 玲

ぜひ続きを書いて欲しい。未来がとても気になるので。

 

あれから十七年が過ぎて、私は二十七歳になった。でも、そのときのことを和也に話すつもりはない。母が乳がんで亡くなったことを話すと、和也は連想して余計に落ち込んでしまいそうな気がするからだ。

すごくいいんだよね。何が、というと。

読み進めるにつれて、情景が色鮮やかな映像となって目の前に浮かんで来るのです。まるで言葉に色が付いているみたいです。

過去形と現在形の使い方もうまくて、意識はしないのだけど言葉が絵に変わる。

ところが、これからどうなるのか気になっていると、唐突に物語が終わって、軽いショックを受けるのです。

あえて言います。お願いだから続きを書いて欲しい。

この本は短編集で10の物語が収められています。そのどれもが長編の切り取られたひとつの場面のようです。「月曜日の夜に」ではフランスのある映画を思い出しました。

短編集のタイトルになっている「未来からの贈り物」は視点を変えて同じ場面を同時に描写してあるけど、言葉が少し変えてある。

「東京物語Ⅱ」これは男のうじうじしたところがいい。思い出の場所で思い出を辿るところ、想像するだけで泣けてきます。男ってこんなもんです。

言葉の使い方がとても丁寧なのだけど作った感じはなくて優しい雰囲気が漂ってます。作者の人柄かな。

余韻が残る物語なので先を想像しないではいられません。現実的だけどスペキュレイティブ。

 

kindle で112円。

 

 - ぼくの読書法

  関連記事

懐かしい人に会った。じゃあね、と別れた。

8/1000 「光る海」石坂洋次郎 雨が降りだした。風も強く吹いている。台風12 …

おっさんにはまぶしいです。広島が舞台の青春の物語。

56/1000 「この恋と、その未来。1 -一年目 春-<この恋と、その未 …

寝ながら読んだ構造主義の本

110/1000「寝ながら学べる構造主義」 内田樹   マルクス、サル …

市役所の監察部の女がセクハラ小心男と戦う話

113/1000 「悦楽の代償」冴島学 夫を亡くし、派遣で市役所の受付コンセルジ …

あなたと記憶に残したい打ち上げ花火。

59/1000 「あの夏、最後に見た打ち上げ花火は」助供珠樹 しかし若者が興味を …

誰にでも巡ってくる美しい夏の日に

44/1000 「ハローサマー、グッドバイ」マイクル・コーニイ 真冬に夏の話をす …

青春のドラマ「ストロボライト」

20/1000 「ストロボライト」青山景   何かやってた。賑やか。吹 …

仕事は楽しいかねってきかれたら、もちろんと答えることにしてる。

  21/1000 「仕事は楽しいかね?」 デイル・ドーテン アイデア …

ハードコアラブストーリーまたは大人エンタメテロ

62/1000 「犯罪特区COLD BRAIN」奏ちよこ   極端に言 …

競馬好きのスーパーヒーロー

  72/1000「ロンリー・ディテクティブ 1: 渋谷戦争」蔵部勝良 …