大江健三郎氏が亡くなられたニュースを聞いて思い出したこと。
大江健三郎氏が亡くなられたニュースを聞いて思い出したこと。

大江健三郎氏が亡くなられたニュースを聞いて思い出したこと。

ノーベル文学賞 大江健三郎さん 死去 88歳 | NHK | 訃報

作家の大江健三郎氏が亡くなったというニュースを、旅行中のラジオのニュースで聞きました。

今から何年前になるのか、浪人して大学に入った4月、まだ何もない部屋で大江健三郎の「洪水は我が魂に及び」をずっと読んでいました。一人暮らしが寂しくて気をまぎらわすためでもありました。でかけるのは近くの食堂くらいでした。内容は今でも良く覚えていますが、何日ぐらいで読み終えたかは覚えていません。

下宿先の奥さんと話をかわすぐらいで、翌春に卒業旅行に付き合うことになった同じ下宿仲間とはまだほとんど話をしてなかった頃の話です。

6畳の部屋には実家から送った布団があるだけでした。やることもなかった。友達もいなかった。ファンジンに参加したのももう少し後のことです。本を読むしかなかったのです。

三島由紀夫も福永武彦も、立原正秋も中上健次も、安部公房も遠藤周作も、辻邦生も原田康子ももうこの世にはいません。

同時代で読み続けてきた人たちがいなくなるのは寂しいものです。

まだ読んでいない小説も多いのでこれからゆっくり読んでいこうと思います。

今回は思い出話で横道にそれましたが旅行記はこれから続きます。

では。