言葉に寄せて

山口十境の詩その5猿林の暁月(えんりんのきょうげつ)

投稿日:2010/09/21 更新日:

猿林の暁月(えんりんのきょうげつ)

古熊神社境内にある「猿林の暁月」の詩碑です。

 

猿林の暁月(えんりんのきょうげつ)

これは趙秩が詠んだ「山口十境詩」のひとつです。

曙色(しょしょく)、初めて分かなり
天(てん)の霜(しも)をして雨らしむる、と
凄々(せいせい)たる残月(ざんげつ)、琳琅(りんろう)を伴(ともな)ふ
山人一(さんじんひと)たび去(さ)って、消息無(しょうそくな)し
驚起(きょうき)すれば、哀猿空(あいもんむな)しく腸(はらわた)を断(た)つ

猿林の由来
あけぼのの陽光によって、ようやく晴れあがってきた。
寒気のきびしい霜の朝である。
さむざむとした残月が、玉がふれ合って
鳴る音色を奏でるように空にある。
山居していた隠者はひとたび去って以来
たよりひとつもよこさない。
夜明けにおどろいて起きれば、
野猿が悲しげに鳴く声に断腸の思いがする。

古熊猿林について
猿林とは、古熊にあった永興寺跡から現在の古熊神社一帯の山林を指す。
大内氏第二十三代弘幸は延慶二年(一三〇九)に臨済宗永興寺を創建したが後に荒廃した。大内氏の学問の源流は重弘、弘幸、弘世三代の禅宗信仰によるもおで、鎌倉末期から大内氏の臨済宗信仰はとくに厚く室町以後の山口文化の根底は、大内氏と京都五山名僧との交流によって展開された。
古熊神社は慶安六年(一三七三)に大内弘世が京都北野天神を勧請し市内北野小路に鎮座していたものを。元和四年(一六一八)に毛利秀就が古熊に移した。菅原道真が祭神で本殿、拝殿ともに国指定重要文化財となっている。(現地の説明板による)

では。


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