world where it disappears

下関私生活

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5年で1000冊読むぞプロジェクトをはじめました。1冊目は遠藤ひつじ「神々の読む娯楽書」。

      2016/12/19

1/1000「神々の読む娯楽書」遠藤ヒツジ

 

犠牲羊は今日が運命の日となることを昨日の夜(のような暗い時間)に告げられた。勝鬨大橋の頂点の隙間からないはずの図書館に連れ戻され、宿直室の扉を開いた。そこは怪物どもの意思によりすっかり法廷に作り替えられていて、全てを了解した犠牲羊は静かに法廷台に上がった。

5年で1000冊読もうという壮大なプロジェクトをはじめました。このチャレンジの記念すべき第1冊目はKDP本です。Kindle Unlimitedは商業本よりKDPの本を読むのに適しているような気がします。400円をKDPに出すのはためらう部分もありますからね。

言葉を失った美子と映子の愛の物語。
だと思うのだけど、実のところは物語が入り組んでいてよくわかりません。たとえば互いに性転換した男女のカップルだとかの変わった人々が次々に登場してきますが、これらの登場人物は実は美子と映子の分身なのだろうと思います。

だけど、それがそうともいいきれないような気もします。世界がとても曖昧です。なぜ羊なのかもわかりませんが村上春樹へのオマージュなのかもしれません。

羊はこの本の中では「犠牲羊」と呼ばれているのだけれど、この羊の存在がこの小説の世界を不思議な空間にしています。美子と映子が行った世界、あの世、あちらの世界の使者。

興味深いエピソードは図書館で突然裁判が始まるところです。短いエピソードなので読み飛ばせば読み飛ばせるくらいの重みしか無いのだけれど、なんでもない場所が裁きを受ける場所に突然変わるというのは夢の世界だからこその出来事に思われます。夢の世界=黄泉の世界。被告人である犠牲羊には黙秘権がありません。「主の有する権利は、ただ一つ我らの娯楽になることのみである。」奴隷ではなく娯楽です。

本の情報によると、読み終えるまでの平均的な時間は2時間24分。129ページだそうです。このページ数と平均的な時間はよくわかりませんが目安にはなるでしょう。

仕事で移動途中のバスの中と旅先の東広島のホテルで読みました。

Kindle Unlimited 買えば398円。

 - ぼくの読書法

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