雨が小脇に抱えたパソコンを濡らした。頭にも、肩から掛けたバッグにも雨が落ちている。翌日が休みだからといっても、家にパソコンを持って帰るのはもう必要ないかもしれないと思う。
帰宅途中の運転中、雨ということもあって、途中でライトを点灯。朝も点灯して出社している。昼が短くなった。暗いうちに家を出て、暗くなってから家に帰る。
自宅のノートパソコンはバッテリーが死んでいるので電源は繋ぎっぱなし。液晶には縦に1本筋が入っている。立ち上がって使えるようになるのに5分はゆうにかかる。
だからといって、仕事のためにパソコンを持ち帰るのはもう必要ないかもしれない。セキュリティ上では勿論問題だし、家で仕事をするのも疲れる。仕事したくない。
「日本沈没 上下」小松左京(568,569/1000)を読んだ。今年は天災が多発して世紀末の様相。かつてテレビドラマで見た日本沈没での村野武範の顔が浮かんだ。小野寺こと村野武範は深海で潜水艇を操る役だったのか。
本を読むとき、熱中していると映像が眼に浮かぶ。それは過去に見た現実の景色だったり、写真だったりテレビで見た映像だったりするのだけど、その時字面は消えていて、記憶も文章、文字ではなく頭に浮かんだ映像で覚えている。
熱中できなくて文字だけを追って読んだ本は全く記憶に残っていない。こういう本の読み方をするのは私だけかな。ともあれ日本沈没は読み終わってしばし茫然。小野寺も田所博士も実は主人公ではなくて、主人公は沈み行く日本列島そのもの。
ブログを更新しない間に読んだ本。
563/1000「明星に歌え 」関口尚 / 四国のお遍路に出た学生たち、事前に面識はない。それぞれがそれぞれの理由でお遍路のイベントに参加する。苦労を共のすることで、それぞれが抱えている悩みや苦労の解決の糸口を見つけていく。そりゃあ肉体的にはきついと思います。私なら1日ともたないです。肉体と精神は一体。くじけるのも耐えるのも克服するのも。主人公たちはくじけなくてよかった。爽やか。
564/1000「革命前夜 」須賀 しのぶ / 統一前の東ドイツ。音楽留学した主人公が民主化運動に巻き込まれながら音楽にのめり込む話。頭の中で常にバッハが鳴っている。硬派な物語だけど読みやすい。
565/1000「月光 」間宮 夏生 / 「殺しのレシピ」という本の間から見つけたメモ。妄想と現実、想像と行動。ライトノベルなので暗くはなくほのぼの。読後感はさわやか。
565/1000「凱旋門(下)」エーリッヒ・マリア・レマルク / これは特に言うことはないです。名作。第二次世界大戦前夜、ナチスの迫害から逃れて来た医者と男なしでは生きられない女優。パリでの出会いと別れ。「愛する時と死する時」「西部戦線異状なし」も是非電子書籍化を。
566/1000「カラー名作 少年少女世界の文学 クオレ」デ・アミーチス/ 統一イタリア王国で「子供向けに愛国心を説くための本」として書かれた、ということで、先生が子どもたちにイギリスの誇れる人物の話を語るという内容。「母をたずねて三千里」は入ってないので、これは復刻版「クオレ」(響林社kindle)で。
567/1000「少女は夏に閉ざされる」彩坂美月 / ノンストップミステリー。夏休み、実家に帰らず寮に残った少女たち。死んだ同級生の幽霊の噂。目撃した先生の殺人、突然起きた大地震。逃げ込んだ寮。そして傾いた寮からの脱出激。キーワードは「殺す」という言葉。女子高生が切実な殺人動機を持っているのは不思議ではないのかもしれないけれど実感としては薄いなあ。閉ざされているのは少女たちの心の闇。