川棚にある中ノ浜遺跡。
JR川棚温泉駅の横の踏切を渡り、そのまままっすぐ海の方向に行きます。川に沿ってずっと行くと大きな看板が出ています。看板を右折すると墓地があります。あれ、と思いますが、遺跡はその墓地の奧にあります。弥生時代も、現代もこのあたりは墓地のようです。
山口県指定史跡 中の浜遺跡
中の浜遺跡は、北の土井ヶ浜遺跡、南の梶栗浜遺跡とならんで、響灘の面した砂丘上に営まれた弥生時代前期~中期の集団墓地です。響灘沿岸は北九州とともに弥生文化を最初に大陸から受容した地であり、全国的にも有数の規模を誇る弥生人の埋葬地がつぎつぎ発見されています。当遺跡では昭和35年以来9次にわたる調査がおこなわれ、100基余りの墓と104体の弥生人骨が発見されました。これら人骨から見ると、土井ヶ浜遺跡の人骨に似て面長でかつ長身という特徴をもっています。顔が丸く背の低いそれまでの縄文人とは大きくちがっていることから、ここの葬られた人々は弥生文化をもたらした渡来系のひとであったと考えられています。墓地の構成は土壙墓、箱式石棺墓、配石墓などの多様な墓からなっていて、それぞれにつくられた時期やグループの異りを表しています。青銅の剣の副葬や断体儀礼の習俗もみられ、それらは全体として弥生時代の社会を明らかにし、かつ日本の文化の起源を知る上で大変貴重な遺跡となっています。 指定日昭和50年3月22日 昭和61年10月24日追加指定(上記はすべて現地の説明板による)
では。
(撮影日2008.10.20)