下関市指定有形文化財の本堂です。
斜めから。
構造形式は、桁行(けたゆき)三間・梁間(はりま)三間で一重裳階(もこし)付の吹放し、屋根は入母屋(いりもや)造の本瓦葺。基壇は乱石積で、正面に石階六級を設け、礎石は花崗岩切石上に石造角形礎盤(いしづくりかくがたそばん)を置く。軸部は総て面取角柱(めんとりかくばしら)を使用し、柱頭は粽(ちまき)形、足元は丸面となっており、身舎(もや)は飛貫(ひかん)・頭貫懸鼻(とうかんかけはな)付・台輪(だいわ)。中央間四面及び両脇間を虹梁(こうりょう)で繋ぎ、裳階は地覆(じふく)・腰貫(こしぬき)・飛貫・頭貫・台輪で構成されている。(説明板による)
千手観音。
覚苑寺境内には「史蹟長門鋳銭所跡」があります。
鋳銭所とは、奈良・平安時代に長門鋳銭司という機関が置かれ、銭貨の鋳造を行なった工房跡です。長府地区の西側を限る、准堤峰(標高176m)東南麓斜面に位置し、鋳銭峰や、火除け道などの銭貨鋳造を物語る呼称も残っています。現在の黄檗宗法輪山覚苑寺一帯の一万四千㎡が史跡として国の指定を受けています。遺跡の発見は、江戸時代の寛永年間(1624~1643年)にまで遡り、現在まで、数度にわたる発掘や調査が行われています。これにらにより、奈良時代の「和同開珎」や鋳型、坩堝、鞴の羽口などの銭貨鋳造用具のほか、銭貨鋳造に伴う副産物である銅滓等が多数出土し、古代銭貨鋳造の事実を明らかにしています。(現地の説明板による)
では。
(撮影日2008.10.25)