初夏の鹿児島ニッチな旅 その2鑑真大和上が辿り着いた秋目湾と鑑真記念館
初夏の鹿児島ニッチな旅 その2鑑真大和上が辿り着いた秋目湾と鑑真記念館

初夏の鹿児島ニッチな旅 その2鑑真大和上が辿り着いた秋目湾と鑑真記念館

家を出たのが朝5時。途中2ヶ所のSAで休憩して6時間で鑑真記念館に着きました。遠かった。

高速道路を下りてからは内陸部を通りました。くねくねした山道を抜けて、この海が見えた時はすこしばかり感激しましたね。着いた!、て感じで。

鑑真大和上が6度目のチャレンジでたどり着いた日本の港、秋目港です。時代は天平勝宝5年(753年)。当時もこの美しい港の様相をしていたのでしょうか?。

 

この海を鑑真大和上は見ることはできなかったんですね。5度の渡航失敗で失明してしまったからです。鑑真記念館で上映されているビデオでそのあたりは詳しく語られています。なぜ日本は鑑真大和上を招聘しようとしたのか、そしてそのために尽力した日本の2人の僧、栄叡と普照についても初めて知りました。

 

鑑真記念館はこの美しい海を見下ろせる高台に建てられています。鑑真記念館は平成4年に建てられていますが、昨年の12月1日から今年の2月23日まで休館して、改修工事を行っています。以前の建物は知らないのですが、とても明るくて気持ちのよい建物になっています。

 

これは鑑真記念館の駐車場のすぐ横にある鑑真の坐像です。遣唐船に乗った姿です。遣唐使は4隻で連なって航海したそうですが、そのはるか昔の姿を想像して作られたものでしょう。船の横腹には波が描かれています。

 

これは唐招提寺にある鑑真和上坐像を模した物のようです。鑑真記念館の中にも坐像がありましたが、こちらは石なので色はついてないです。

 

この目で何を見ているのでしょうか。

 

正面には秋目港が広がっています。10年かけてやっと来ることが出来た日本。思いを込めて(心の目で)遥か故国を見ているのではないでしょうか。

 

階段を登って鑑真記念館へ向かいます。この日は右手の方で、木の手入れをされていました。挨拶をして記念館へ。

 

入り口です。入り口を入ってすぐに受け付けがあります。正面に部屋があって資料が展示してありました。著作権の問題で撮影は禁止ということです。館内の左に映像ルームがあって、映像で鑑真大和上についての映像を見ることができます。

映像ルームは狭くてちょっと埃っぽかったのが気になりましたが、1組みずつ案内してくださったので落ち着いて見ることが出来ました。

 

撮影の許可を頂いて撮影した資料室の右の奥にある展望室です。右は大きなガラスで海がよく見えます。鑑真記念館には遣唐船残骸だとか、鑑真大和上が身につけていたものだとかの、具体的な展示物はありません。そりゃそうですね。1000年以上も前の話ですから。

こちらの展望室には鑑真大和上に冠する新聞のスクラップや、映画「天平の甍」のスチル写真が飾ってありました。「天平の甍」は1980年の映画で、原作は井上靖。鑑真大和上を演じたのは田村高廣です。

受付から鹿児島市から2時間かけてきた、という人の声が聞こえてきました。ここに来るまで、誰もいないんじゃないかな、と思っていたのですが、観光客が次々来られていたのには驚きでした。

この海岸で映画007のロケ(1967年の映画、浜美枝がボンドガールを演じた「007は二度死ぬ」)が行われそうで、その記念碑もあるということです。帰ってから調べてわかったのですが、鑑真資料館の第二駐車場の入口あたりでした。残念。

続きます。明日は釜蓋神社。